MENU
  • ホーム
  • 医療法人社団東信会について
  • クリニック一覧
  • お問い合わせ
世田谷リウマチ/医療法人社団東信会世田谷リウマチ膠原病クリニックが監修しています。
世田谷リウマチポータル
  • ホーム
  • 医療法人社団東信会について
  • クリニック一覧
  • お問い合わせ
世田谷リウマチポータル
  • ホーム
  • 医療法人社団東信会について
  • クリニック一覧
  • お問い合わせ
リウマチ・膠原病と漢方などの東洋医学を融合した統合医療について情報発信しています。

リウマチ寛解後の生活について

2023 10/30
リウマチ
2023年8月31日2023年10月30日
目次

リウマチ寛解後の生活

「Windows of Opportunity=治療機会の窓」が開いている間に適切な治療を受ければ、関節や骨が損なわれずに寛解導入に至る可能性が高くなります。その期間は発症から約2年間で、それまでに症状がなくなれば、発症以前と同じ生活ができるようになります。

とはいえ、リウマチ治療は消化活動のようなものです。治療機会の窓が開いている間に火元に対してリウマトレックスや生物学的製剤、JAK阻害薬で消化活動を行います。火が鎮火すればホースを絞って薬の量を減らしたり、場合によっては消火栓のバルブをしめて治療中止したりすることができます。しかし残り火がまだくすぶっていて、何かのきっかけでまた燃え広がることもあります。その場合はまた消化活動を行わなければなりません。

再熱させないために大切なのは、まずは感染予防です。風邪、インフルエンザ、肺炎のほか、今は新型コロナウイルスもあるため、流行前に早めにワクチン接種を受けるべきです。副作用となりやすい帯状疱疹にも不活化ワクチンがあります。

次に禁煙です。おそらく治療中に指示されるはずですが、寛解したからといって喫煙するのはいけません。炎症を再発させたくなければ禁煙を続けることが大切です。

歯周病や歯肉炎もよくある外因の一つです。気になる症状があれば歯科を受診して治療を進めておきます。また、ワクチンも免疫反応に関わるものなので穏やかな状態に波紋を起こすことはあります。実際に新型コロナウイルスのワクチン接種によってリウマチを発症した、リウマチが悪化したという事例は海外も含めて起きているのは事実です。しかし、まだ現在のエビデンスにおいてはワクチン接種によって重症化・死亡を防ぐことのほうが、ワクチン接種が引き金になって発症・悪化することよりも有効性が高いのです。

こうしたことからも、寛解後の患者が自宅で症状と向き合うには、こわばりや痛み、腫れをこまめにチェックすることが大切です。次のような目安によってセルフチェックをすることができます。

【青信号】 朝、指にこわばりを感じるがそのうちに消えてしまう
→それ以上ひどくならなければ次の受診まで待っていてよい

【黄色信号】 仕事や家事などで無理をしたあとに、関節に痛みや腫れが出た
→次の受診まで待っていてよいが、疲れるようなときは生活を振り返り、できるだけ負荷がかからないようにする

【赤信号】 痛みや腫れがある場所に熱感を伴っている
→炎症の活動性が増しているので速やかに受診する

自分に合った主治医を見つけるには

症状を抑え、寛解を目指していくときにどの病院・クリニックにかかるか迷っているときはまず、急速な進歩を遂げている治療法が常にアップデートされている施設かどうかを見てみます。

リウマチ専門医を標榜していても、古いリウマチ治療では寛解への道は遠くなります。ホームページなどから判断する場合は、医療情報だけではなく、SDMのように患者をサポートする姿勢がその施設から伝わってくるかどうかも、夢や希望を諦めない治療をするのには大切です。医療費の負担もあるので、それも含めて相談しやすそうな施設かどうかも大切です。また、セカンドオピニオンを受けることによってほかの医師の視点を取り入れ、自身の疾患に関して客観的な意見を聞ける機会をつくることも大切です。

もし近くに希望するような施設が見つからない場合は、少し遠くても、ここなら良いと思った施設に行ってみるとよいと思います。今はオンライン診療も進んでいますし、同じ治療目標を共有できる施設を自宅近くで探してもらえるはずです。人生を諦めない治療につなげるためにも、納得できるところを諦めずに探すべきです。

これからのリウマチ治療とは

画期的な治療薬が登場して以降も、さらなる研究が進んでいます。未来になればなるほど効果の高い薬が登場するのは間違いありません。私のクリニックでは治験を行っているので、それは肌で感じています。生物学的製剤やJAK阻害薬で、原因物質を遮断することができましたが、これからの薬は遺伝子に直接働きかける方向に向かっていくことは間違いありません。リウマチを元から倒すための治療です。

もう一つは、患者の負担をいかに減らす治療ができるかというということです。

まずは経済的な負担です。やはり生物学的製剤、JAK阻害薬は薬価が高く、継続して使うには負担がかかります。治療薬選択の際は、無理のない範囲での医療費負担で、いかに効果をあげる薬を選べるかということも大きなポイントです。

ただこの点では、明るい光も見えていて、生物学的製剤やJAK阻害薬の特許が切れてきて、後発品・後続品も出始めています。価格は先行品の60〜65%ほどです。生物学的製剤については「バイオシミラー」という後続品が2022年11月現在、3点出ており、これらも治療薬の選択肢に入っています。JAK阻害薬の後発品も間もなく承認されるはずです。

そして、もう一つの負担というのは、リウマチになったから、もう今までのような人生は送れないかもしれないという気持ちの負担です。これは進化した治療によって寛解に至ることが増え、身体的には以前と比べたら負担は激減しました。でも、気持ちの負担はどうしてもぬぐいきれないという人はまだまだたくさんいます。夢や希望を諦めずに今までのような人生を送る方法はいくらでもあります。今すぐに治療法を見つけることができなくても、医療者と協力してじっくり探していけばいいのです。

下記書籍で詳しく解説しています。

リウマチ
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
  • リウマチ因子陽性の考え方
  • 【症状別】効果のある漢方の選び方について

この記事を書いた人

吉田智彦 医療法人社団東信会 世田谷リウマチ膠原病クリニック統括院長

【資格】
医学博士,日本内科学会総合内科専門医,日本リウマチ財団リウマチ登録医,日本リウマチ学会リウマチ専門医,日本リウマチ学会リウマチ指導医,日本リウマチ学会評議員,日本医師会認定産業医,身体障害者申請医(肢体不自由)
【専門領域】
関節リウマチ全般,リウマチ膠原病患者の妊娠希望者診察,膠原病一般 など

関連記事

  • 【実話紹介】遠方からのご来院で診断に至った患者様のケース
    2024年11月12日
  • 【紹介】「自分らしく生きる力」— 全身性エリテマトーデス(SLE)と向き合う患者さんたちの前向きな活動
    2024年11月8日
  • 【第三弾】世田谷リウマチ専門医に聞け!あなたの疑問、私たちが答えます
    2024年10月11日
  • 【関節リウマチの方へ】COVID-19ワクチン接種の重要性
    2024年8月15日
  • 【第二弾】世田谷リウマチ専門医に聞け!あなたの疑問、私たちが答えます
    2024年5月9日
  • 【第一弾】世田谷リウマチ専門医に聞け!あなたの疑問、私たちが答えます
    2024年1月28日
  • 関節リウマチ治療において経口メトトレキサートからメトジェクトへ変更した患者の有効性と安全性の評価 
    2023年12月12日
  • 【イベントのお知らせ】世田谷リウマチ専門医に質問しよう!
    2023年11月20日

コメント

コメントする コメントをキャンセル

CAPTCHA


独占記事
クリニック一覧
  • 東信よしだ内科・リウマチ科
  • 世田谷リウマチ膠原病クリニック 新宿本院
  • 新宿スカイビル健診テラス
  • 国分寺リウマチ膠原病クリニック
  • 世田谷リウマチ膠原病クリニック祖師谷
人気記事
  • 【リウマチ】リウマチの初期症状と特徴について
  • 【リウマチの治療薬】フェーズごとに解説します。
  • 【リウマチ】発症しやすい年齢には三つのピークがある
  • 女性ホルモンとリウマチの深い関係
  • リウマチは遺伝する?リウマチの根本原因について
▼メディア情報
▼東信会 統括院長 吉田智彦 著書
  1. ホーム
  2. リウマチ
  3. リウマチ寛解後の生活について
  • TOPページ
  • クリニック一覧
  • お問い合わせ
  • プライバシーポリシー

© 世田谷リウマチポータル.

目次