リウマチ因子陽性の考え方
健診のリウマチ検査(リウマチ因子、リウマトイド因子)で陽性だったので心配だという方の問い合わせや受診が多いのでお答えします。
普通の人でも、リウマチ因子陽性というだけのかたは大勢います。
健常者の3%、高齢健常者ではなんと10%も陽性に出ます。また女性は男性より陽性率が高くなります。一方、ほんとうのリウマチのかたでも、70%(発症時)しか陽性に出ません。
リウマチ因子陽性で、意気消沈する人もいらっしゃいますが、関節リウマチになる確率がすこし高まった程度であり、関節症状が無く、リウマチ因子陽性ということだけであれば、1回/年の健診でフォローアップで良いと考えます。
しかし、関節痛があったり、こわばりなどの症状がある場合にはリウマチ専門医へ受診してください。
RF陽性(15以上)の場合
抗核抗体陽性の考え方
健診で抗核抗体が陽性の方の対応方法をお示しします。
抗核抗体は、全身性エリテマトーデス(SLE)などの膠原病の患者様の多くで陽性となります。抗核抗体は希釈倍率で示すので、40倍、80倍、160倍などの数値で示されます。40倍以上(40未満正常)は陽性と判定されますが、健康な人でも40倍の陽性者はいらっしゃいます。
また年齢とともに抗核抗体の陽性率は上昇します。
抗核抗体が陽性であることイコール膠原病となりませんが、160倍以上あれば全身性エリテマトーデスなどのスクリーニングが必要と考えます。
抗核抗体のパターンによって発症しやすい膠原病が推測されます。
無症状であれば、 1回/年の健診でフォローアップで良いと考えます。
しかし、これまで不明熱があったり、関節痛、皮疹やレイノー現象があったりするのであればリウマチ専門医へ受診してください。
抗核抗体陽性(40以上)
関節の痛みや皮膚の変化など、何か異変を感じた際は、お気軽にご相談ください。それ以外の場合は、毎年の健診で状態を確認してまいります。何か疑問や不安がございましたら、いつでも私たちにご質問ください。一緒にきちんとフォローさせていただきます。
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