リウマチの相談は「リウマチ科」へ
なんとなく手のこわばりがあったり、全身に本の少しだけれど違和感を覚えたり、やけに微熱が続くといった自覚症状があったとき、最初にかかる医療機関は「リウマチ科」の専門医に相談することをとにかく勧めます。内科や小児科、整形外科など行った診療対象科目が複数ある時、まず一番最初に挙げている診療科目がその医師の専門領域と考えられます。
リウマチは専門的な知識や賃料経験がない医師にとっては診断と治療が難しい疾患です。もしも最初に受診した医師が診断を誤って終えばそれだけ治療開始が遅れてしまいます。もしも当事者が治療の最適期にあったとしても、みすみすその絶好のチャンスを逃してしまうことになってしまえばとても不幸で残念なことです。
迷っているならリウマチ専門医がいる病院・クリニックへ
日本ではまず、近所の接骨院や鍼灸院に駆け込む選択をする人が多いです。しばらく通ってみても中々よくならないと次に整形外科に行き、そこでも状態が変わらずやっとリウマチ内科に辿り着いた頃には、1年くらいかかっている人もしばしば見られます。今、そのように迷っているなら、できるだけ早くリウマチ専門医がいる病院・クリニックを受診するべきです。もし違っていれば、リウマチでなくてよかった。と思ってもらえれば良いだけです。その判断が今後の人生を変えると言っても過言ではありません。
リウマチ専門医の判断方法
関節リウマチの患者を年100人以上受け持って診察している医師はリウマチの専門医と判断出来ます。大学病院などのリウマチ科によっては、病院ホームページなどで診療実績を公表しているところもあります。例えば年間患者数が1,500人くらいで当該病院に医師が十数人いれば、医師1人当たりの診療数が100人前後ということになります。
日本整形外科学会ではリウマチ認定医を、日本リウマチ学会でも専門医の認定をしていて、いずれも一定期間の研修を受けるなどの各機関の定めた条件をクリアすれば認定されます。しかし、注意すべきなのはこうした中には一部でリウマチ治療の経験がそれほどないのに認定医や専門医の資格を単に持っているだけである医師のケースもあるので、現状では必ずしも専門医としての真の実力がわかる指標には残念ながらなっていないのが実情です。
近所にリウマチ専門医がいない場合は、とにかく少し遠方であっても専門医を探し出して訪ねていくことが大切です。最初の診断と治療方針の決定まではその専門医に委ねて判断してもらい、診断後に症状が安定してくれば近くの地域の内科や整形外科での治療を継続してもらうようにするのも選択肢の一つです。
診察の流れ
リウマチ専門の病院やクリニックを受診したら、まずは初診用の問診表に記入します。
- いつからどんな痛みがあるか?
- 他にはどんな症状があるか?
- 他にはどんな症状があるか?
- 過去にかかった病気
- アレルギーの有無
- 家族でリウマチに関わらず大きな病気にかかったことがあるか?
- 妊娠の有無や可能性・予定
上記設問に答え、受付に提出します。
私のクリニックでは、問診票が医師の手に渡る前に看護師が電子カルテに入力することで、看護師もその患者の状態や家族環境などを把握し、その後の治療チームの一員としての情報共有を確かなものにしています。
次は、問診票の情報を見ながら医師が問診をします。問診票だけでは伝えきれなかった情報を医師からも患者からも伝え合う場です。問診は医師が患者の症状を具体的に掴むための非常に重要な機会です。リウマチ治療は生活と密着したものとなるので、この時に患者の生活環境の詳しい現状だけでなく「仕事を続けたい」「出産をしたい」などと行った今後の希望や「治療中の疾患」「喫煙歴」「これまでの病歴や家族に似たような症状を経験した人がいるか」どうかといったことも、診断の材料として詳しく聞き取っていきます。
問診は治療法を選択していくカギ
詳しく聞き取ることは、治療法を選択していくカギにもなるので、患者は「こんなことを言ったら恥ずかしいかな」などと思わず、なんでも話すべきです。問診とともに、リウマチではとても大切な触診も実施します。痛みや腫れが見られる関節だけでなく、全身の関節や甲状腺、血管の様子なども触診します。施設によって順序は異なる場合もありますが、通常はこの他に血液検査、レントゲンなどの画像検査、尿検査が実施されます。